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逸失利益
私は被害者の遺族ですが、死亡した者の逸失利益はどのように算定されるのでしょうか?

死亡した者の逸失利益とは

死亡した者の逸失利益とは、被害者が死亡したために、被害者が将来にわたって得られるはずであった利益を失ったことによる損害のことをいいます。逸失利益の具体的な金額は、生活費控除後の基礎収入額に、就労可能年数に対応した中間利息控除係数を乗じて、以下のように算定します。被害者の属性により、個別に逸失利益が算定されたうえで生活費控除がなされることになります。

【死亡した者の逸失利益】=
【基礎収入】×【1-生活費控除率】×【勤務可能年数に対応したライプニッツ係数】

※・基礎収入額に(1-生活費控除率)が乗じられるのは、実務上、死亡した被害者本人の生活費相当分を収入から控除しなければ、受取額が多くなりすぎると考えられているからです。
・(勤務可能年数に対応したライプニッツ係数)とは、本来は分割して受け取る収入を一括で受け取るために、受け取ったお金を運用して多くの利益を受け取る可能性を考慮して、年5%の利息を複利で差引くための係数のことをいい、後遺症による逸失利益算定の場合と考え方は同じです。

死亡した者の「収入」について

死亡した者の逸失利益を考える場合、最も問題となりやすいのが「収入」です。サラリーマンなど給与所得者の場合には所得証明が比較的簡単ですが、自営業者や無職者などの場合に「何の収入を基礎とするか」が、特に示談の場合等に揉めるケースが非常に多く見受けられます。具体的には、以下のように考えられています。
裁判実務では、収入の状況に応じて、以下のように考えられています。

種類 原則 例外
給与所得者 事故前の現実の収入額 ・現実の収入額が賃金センサス平均賃金額を下回る場合で、将来平均賃金程度の収入を得る蓋然性があれば平均賃金額
・若年者(概ね30歳未満)については、有職者であっても、賃金センサス全年齢平均賃金額
事業所得者 事故前の申告所得額 若年者の場合に給与所得者と同様に処理
家事従事者 専業
主婦
全年齢
平均賃金額
生涯を通じて「全年齢平均賃金額」に相当する家事労働を行い得る蓋然性が認められない場合に減額
有職者 実収入額が全年齢平均賃金額を上回る場合に、実収入額  
無職者 学生等 全年齢
平均賃金額
大学への進学が見込まれる場合には、大卒の賃金センサスが認められる場合あり
高齢者 概ね65歳以上で死亡時に就労しておらず、就労の蓋然性が認められれば賃金センサス年齢別平均の賃金額 死亡時に年金等の支給を受けていた場合には、年金受給につき逸失利益が認められる(国民年金や厚生年金等の老齢年金等、被害者が保険料を拠出し、家族の生活保障的な性質を持つもの)。但し遺族年金や軍人恩給等、保険料負担がなく社会保障的な性質を有する年金については逸失利益が否定される傾向にある。
失業者 労働能力及び労働意欲があり、再就職の蓋然性がある場合、失業前の収入を参考にした再就職により得られるであろう収入額 失業以前の収入が平均賃金以下の場合には、平均賃金が得られる蓋然性があれば、男女別の賃金センサス

但し、上記の表は、裁判実務をもとにした原則的な考え方で、一定の目安です。個別の事情により変わることに注意が必要です。

生活費控除について

死亡逸失利益とは、事故で死亡しなければ本来得られたはずの将来の収入のことをいいます。しかし、仮に生きていれば当然に収入の何割かが家賃や食費などの生活費に使われることから、死亡事故の場合は、本来得られたはずの将来の収入から生活費分を差し引いた額を逸失利益として算定することになります。このとき、基礎収入の何%を生活費とみなすかという数値が生活費控除率という事になります。

なお、生活費の使い方や金額は人それぞれではありますが、被害者ごとに個別具体的に判断していると、膨大な手間がかかりかえって被害者救済に後れを生じたり、当事者間の公平を失することになり、妥当ではありません。そこで、被害者の属性や家族構成などによって大別し、例えば「民事交通事故訴訟 損害賠償額算定基準(赤い本)」に示されている以下の基準などにより(なお、裁判実務では赤い本の基準を参考としているところが多いですが、例えば大阪や名古屋の裁判所では、異なる独自の基準が用いられています)、それぞれで一定割合の生活費が控除されています。

一家の支柱 被扶養者1名 40%
被扶養者2名以上 30%
女性(主婦、独身者、幼児等を含む) 30%
男性(独身者、幼児等を含む) 50%

生活費控除率は、「被害者の属性では一般的にどれくらい生活費を使うか」という観点だけではなく、それぞれの属性に応じた被害者の調整機能的な役割も踏まえて定められているので、残された遺族の生活保障という観点を重視して、独身男性よりも世帯を有する男性の方が生活費控除率を低くする等の調整が図られています。同様の調整機能的観点から、一般的に女性の方が男性より基礎収入が少ないことを鑑みて、女性の生活費控除率が男性より低く設定されています。但し、男性と同様あるいはそれ以上の収入を得ている女性の場合や、年少女子の逸失利益の算定で男女平均賃金を用いる場合などには、男性と同様の生活費控除率を採用すべき場合や、生活費控除率を45%と設定する場合などもあります。

なお、ここにいう「一家の支柱」とは、被害者の世帯が、主としてその被害者の収入により生計を維持していた場合の被害者のことをいいます。具体的には、死亡したのが世帯を持つ会社員の男性で、専業主婦の妻と中学生の娘と小学生の息子がいたようなケースでは、被害者は被扶養者3人を養う「一家の支柱」と捉えられ、例えば上記の赤い本の基準に従えば、生活費控除率は30%と評価されていることになります。
他方で、独身男性が近い将来に結婚して一家の支柱になる予定があった場合でも、結納が終わっていたり、結婚式の日取りも決まっているといった具体的な事情がなければ、一家の支柱として評価されることは難しいと言えるでしょう。

高齢者等で収入が年金のみの場合は、一般的に年金のなかで生活費が占める割合が高いと考えられることから、生活費控除率が高く設定されるケースが多いですが、逸失利益として認定される老齢年金以外に、逸失利益とならない遺族年金などを受給している場合には、遺族年金で生活費を賄えるとして、老齢年金に対する生活費控除率が低く設定される場合もあります。また、働きつつ年金も受給しているようなケースでは、労働対価としての収入分のみ通常の生活費控除率を適用し、年金収入分の生活費控除率を高く設定するなど、様々なケースがあります。

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